猫種図鑑 No.31ミックス(雑種)Mixed breed / Domestic cat / 通称「ミックス」
血統書なし、かわいさ上限なし
特定の品種に属さない猫たちで、日本でいちばん身近な猫といえる存在。日本には7〜9世紀ごろにはイエネコがいたと考えられ、いまの日本猫はアジア系統と欧米系統がまざった猫だとゲノム解析でわかってきている。保護猫として保健所や動物愛護センター、保護団体から家族に迎えられる子も多い。見た目も性格も一匹ずつまったく違うのが最大の特徴だ。なお、雑種を「日本猫」と呼ぶこともあるが、品種として登録されている日本生まれの猫にはジャパニーズボブテイルがいる(このずかんでは別に紹介している)。
| 原産・発祥 | 日本の町や家(世界中どこにでも) |
|---|
| 毛の長さ | 短毛・長毛 |
|---|
| 大きさ | 中型 |
|---|
| 体重 | オス4〜6kg・メス3〜5kg前後(目安。体格は猫それぞれ) |
|---|
| 寿命 | 永遠。寿命は一匹ずつの体質や暮らし方でも大きく変わります。猫全体の平均は14〜15歳ほど(アニコム・ペットフード協会の調査)。長生きの子は20歳を超えても元気なことが珍しくなく、記録では38歳まで生きた猫もいます(ギネス世界記録)。猫の年齢換算 |
|---|
確かな特徴
体つきは一匹ずつ違う
品種の基準がないので、小柄でしなやかな子もいれば、どっしり大きな子もいる。顔の形、しっぽの長さ、毛の長さもさまざまで、同じ兄弟でも似ていないことがある。
キジトラは野生の色に近い
茶色っぽい地に黒いしま模様のキジトラは、「もともとはキジトラしかいなかった」といわれるほど、祖先のヤマネコに近い毛色とされる。ほかにも茶トラ、サバトラ、黒、白、ハチワレ、三毛、サビなど柄のバリエーションが豊富だ。
三毛猫はほぼメス
黒と茶の毛色を決める遺伝子はX染色体にあるため、黒・茶・白がそろう三毛になるのは基本的にメス。オスの三毛は染色体の特殊な組み合わせなどで生まれる、とても珍しい存在だ。
よく言われる傾向
※紹介でよく言われる傾向を編集部が5段階にしたもの。性格は同じ猫種でも一匹ずつちがいます。
よくある誤解
個体差が大きいアニコムの集計では混血猫・日本猫の平均寿命は14.3歳で、猫全体の14.2歳とほぼ同じか少し上という程度。遺伝的な多様さは強みといわれるが、病気にならないわけではない。長生きは暮らし方と健康管理しだいだ。
事実黒と茶の毛色を決める遺伝子はX染色体にあるため、三毛はほぼメスになる。オスの三毛は染色体の組み合わせが特殊な場合などに限られ、とても珍しい。1956〜1957年の第1次南極観測隊に同行し、1年の観測を終えて帰ってきたオスの三毛猫「タケシ」の話は有名だ。
おおむね正しい茶色の毛色を決める遺伝子もX染色体にあるため、茶トラはオスに出やすく、メスの4倍ほどいるともいわれる。メスの茶トラもちゃんといるので、「茶トラ=オス」と決めつけるのは早い。
暮らし・お手入れのポイント
- 体格も毛の長さもさまざまなので、ごはんの量やお手入れはその子の体に合わせる。長毛の子はブラッシングを多めに。
- 保護猫として迎える場合は、健康状態やワクチン、不妊去勢手術の有無を譲渡元にしっかり確認しておくと安心だ。
- 外に出る猫は平均寿命が短くなる傾向があるという調査もある。室内で安全に暮らせる環境をつくってあげたい。
気をつけたい病気
品種特有の病気の情報は少ないが、腎臓の病気や尿路の病気、歯周病など、猫全体に多い病気には同じように気をつけたい。保護猫の場合は、猫エイズや猫白血病ウイルスの検査結果、寄生虫の有無なども確認しておきたい。定期的に健康診断を受け、気になる変化があれば早めに動物病院に相談しよう。
※一般的な情報です。個体差があります。健康のことは、かかりつけの獣医師に相談してください。